茂木健一郎が語る、SNSだけやたらと前向き「ニセモノ・ポジティブ」な人が成功しないワケ
「トラブルどんと来い! あ~ワクワクする!」))
「この経験は自分が強くなる試練。さあ、人生の扉を開けるぞ!」
あなたのSNSに、やたらとポジティブな発言ばかり繰り返す人はいませんか?
ポジティブなのはいいことですが、これが何日も続くと無理をしているようでちょっと痛々しいですし、「そんなにつらいことが多いの?」とかえって心配になってしまいます。
こういうポジティブさは本物ではなく、「ニセモノ・ポジティブ」の疑いがあります。ニセモノ・ポジティブに取りつかれると、脳のエネルギーをムダに消費して、肝心の「行動するエネルギー」が枯れてしまうかもしれませんから要注意です。
テレビでもおなじみの脳科学者、茂木健一郎さんは、最新刊『もっと結果を出せる人になる!「ポジティブ脳」のつかい方』(学研プラス刊)の中で、一見ポジティブに見えるものの、実際はそうではない「ニセモノ・ポジティブ」に警鐘を鳴らしています。
■「ニセモノ・ポジティブ」に特有の口グセ
特にこんな口グセに覚えがある人は要注意です!
◇「たら・れば」が口グセ
「まとまった時間ができたら、英語の勉強ができるんだけどね」「○○するチャンスがあれば、英語の力は自然とついてくるよ」のように、「たら・れば」表現が口グセになってしまっている人。
一見「何かをしようとしている」、前向きな姿勢のように見えますが、これは茂木さんいわく、行動がピタリと止まった危険な状態。「できない理由」ばかりを探すようになって、成功はどんどん遠のいてしまいます。
「まとまった時間ができないのはなぜだろう」「チャンスを待つより、まずはできることからやってみよう」と、具体的な行動を起こす口グセをつけたいところです。
◇「~だから」が口グセ
「~だから」も、ニセモノ・ポジティブの口グセの一つ。たとえば「何歳だから無理」「女or男だから無理」「あの人だからできるんだ」などといった具合です。
「~だから」という口グセは往々にして、自分を目の前の話題から切り離し、安全な場所に避難する“守りの言い訳”…。体面をつくろっているつもりでも、行動はゼロ。どんどん逃げグセがついて人生が後退していきます。
■こんな「思考のクセ」を回避するにはどうしたら?
茂木さんは「目の前のことを“良い”とも“悪い”とも思わず、ただフラットに“今”に集中する習慣が大切」とアドバイスします。
自分を他人と比較して、“良い”“悪い”と世間の基準で決めつけるから、逃げたくなる。
それよりも、誰とも比較しない「自分の基準」で、目の前のことにただ没頭する。それにより、状況は一歩ずつでも確実に目標に向かう――。
これこそが「ホンモノ・ポジティブ」で成功する近道なのです。
本書では他にも、ニセモノ・ポジティブの状態を抜け出して、ホンモノ・ポジティブになるためのポイントが多数、解説されています。
納得のいく人生を送るため脳の上手なつかい方を知りたい人、巷に出回っているポジティブ思考に食傷気味の人には、きっと響く内容でしょう。
(新刊JP編集部)
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・茂木健一郎が語る「日本でイノベーションが起こらない本当の理由」
あなたは、「すぐやる人」ですか?それとも「先のばしにしてしまう人」ですか?
テレビなどでお馴染みの脳科学者・茂木健一郎さんによると、やるべきことをすぐ行動に移せる人とそうでない人の違いは、性格などではなく「脳」。先のばしにしてしまう人ほど、脳の前頭葉が働いて抑制が利いてしまっているのだとしています。
これは、「脳の機能」としては正しいことです。しかし、仕事で結果を残したり、イノベーションを生み出したり、といったことには「物事をすぐやる行動力」が不可欠。そして、この「行動力」は、逆に脳の抑制を外さないと手に入らないのです。
そして、よく言われる「なぜ、日本人はすぐに決断し、行動に移せないのか」という問題も、脳の抑制の外し方が下手なのが原因。さらに、日本に優秀なイノベーターが現れない理由もやはりここにあると茂木さんは指摘し、最新刊『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』(学研パブリッシング/刊)で、「脳の抑制の外し方」を教えています。
本書によると、こんな習慣がある人は、脳に抑制がかかり行動できなくなりがちなので、要注意です。
■物事を深く考えすぎる
物事を深く考える「真面目な人」ほど、何かを始めようとするとき「がんばるぞ!」「さあ、これから○○をしっかりやるぞ!」と意気込みます。
しかし、実はこれ、脳の抑制を強める行動。「何か特別なことをやっている」と意識することで脳が身構えてしまうのです。こうなると、「がんばるぞ!」と意識するだけで脳が疲れてしまい、行動が長続きしません。
「物事をあまり深く考えないこと」
これが、脳の抑制を外し、「とにかくやってみよう」とすぐに行動に移せる人になるために大事なことなのです。
■やりたいことをいくつも「掛け持ち」する
やりたいことが複数ある時、多くの人はそれらを「両方」または「全部」いっぺんにやろうとします。つまり、いろいろなことを両立しようと思うのです。
しかし、脳は適度な「空き地」を作らないと、アイデアやひらめきが出ず、パフォーマンスが落ちてしまう性質があります。だとすると、過度な「両立」や「掛け持ち」は危険。「やりたいこと」以上に「やるべきこと」が増えてしまい、肝心の「チャレンジ精神」や「フロンティア精神」が入る余地がなくなります。
これもまた、脳が抑制され、行動力が奪われてしまう習慣なのです。
■仕事を「やらされている」と感じる
たとえば、仕事で上司に「あの仕事、いい加減早くやってよ」「何、この前の仕事まだやってないの?」などと言われると、仕事を「やらされている」と感じて、やる気なんて出ませんよね。実はこの「やらされている」感覚も、脳を抑制してしまいます。
仕事に限らず、どんなことでも「やらされるもの」ではなく「自分の手でやり遂げるべきもの」と考えた方が、脳の抑制は外れ、実行力が生まれていきます。
物事を先のばしにする癖があったり、なかなかやろうとしたことを行動に移せない人の中には、「脳が正常に働いているからこそ行動できない」という茂木さんの指摘を感覚的に理解できる人が多いかもしれません。
こういう人が努力を継続したり、やりたいことをすぐに実行して、大きなことを成し遂げるために必要なのが、茂木さんの勧める「脳の脱抑制」。どんなことをすればそれが可能なのか。ぜひ本書を読んで確かめてみてください。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。